大学図書館では、紙に印刷された資料だけでなく、電子リソースについても積極的な収集をしています。これらの多くは、実際にデータを購入して図書館のどこかに保管するのではなく、データにアクセスする権利を入手して、図書館の利用者が出版社や書店など提供会社のサーバーにあるデータにアクセスできるようにすることで、利用者に提供されています。印刷された図書が、おカネを払ってその図書を所蔵している図書館でしか見られないのと同じように、電子リソースも、おカネを払ってアクセス権を購入した大学の先生や学生しかアクセスすることはできません。出版社や書店のサーバーには、電子リソースにアクセスがあったときに、それがどの大学からのアクセスなのかを区別する仕組みが備わっています。
立命館大学図書館でアクセス権を入手した電子リソースにアクセスするときに、アクセスしているのが立命館大学の学生や先生であることを検知してアクセスを許可する仕組みのことを、ここでは「認証」といいます。認証にはいくつかの方法があります。このページでは、認証方法ごとに、電子リソースへのアクセス方法を説明します。
電子リソース一覧で、電子リソースの名称の右にある「詳細」ボタンをクリックすると、その電子リソースの「利用方法」が表示されます。ここでは、その利用方法が「学内ネットワークから接続/学外からは学認」「学内ネットワーク利から接続(VPN用可)」または「学内ネットワーク利から接続(VPN用不可)」となっている電子リソースへの、キャンパス内からのアクセスについて説明します。
キャンパス内からこれらの電子リソースにアクセスするときは、インターネットの仕組みを利用した認証が行われます。インターネットの通信では、アクセス信号の発信元を特定するIPアドレスと呼ばれるデータが付与された信号が交わされます。立命館大学の学内ネットワーク(RAINBOW)からアクセスしたときにどんなIPアドレスが付与されるかは、国際的なルールによって決められています。学内に設置されているパソコンや、学内の無線LAN(Wi-Fi)に接続して利用しているスマホやタブレットなどのデバイスから電子リソースにアクセスすると、必ずこのIPアドレスが付与されますので、出版社や書店などの電子リソースの提供会社は、これによって立命館大学からのアクセスなのかどうかを識別することができます。
情報教室やピア・ラーニングルームに設置されているパソコンは、立命館大学の学内ネットワーク(RAINBOW)に接続されています。これらのパソコンを使うときには、必ず、RAINBOWユーザーIDとパスワードを入力しなければなりません。RAINBOWアカウントを持っているのは、本学の学生や先生だけですので、これで認証ができます。
図書館をはじめ、キャンパス内の施設には無線LANの送受信機が設置されています。自分のパソコンやスマホを無線LANに接続すると、インターネットの仕組みを利用した認証がなされ、多くの電子リソースを使うことができます。無線LANに接続するには、そのパソコンやスマホで初めて接続するときだけ設定が必要です。設定方法は、RAINBOWサービスデスクのこちらのページをご覧ください。無線LANで学内ネットワーク(RAINBOW)に接続するときも、RAINBOWユーザーIDとパスワードを入力します。
(ご自身のパソコンを接続する場合は Rits-1Xauth を、複数人で共用する機器の場合は Rits-Webauth をご利用ください。)
先生方の教員研究室、大学院生共同研究室、実験室などに設置されているパソコンの中には、RAINBOWユーザーIDやパスワードの入力をしないで使用できるものがあります。これらのパソコンからも様々な電子リソースが利用できます。これは、これらのパソコンが設置されている部屋に入室する際に、学生証や教職員証によって電子キーを開錠するなどしなければならないので、そのパソコンを使えるのは立命館大学の学生証や教職員証を持っている人、すなわち学生や先生方に限られるからです。
たまたまその部屋に入室した他大学の学生が電子リソースを使ってよいかは、それぞれの電子リソースの提供会社との契約などによります。アクセス権のない電子リソースから得た情報で論文を執筆したり、営利活動の目的に利用したりすると、契約違反となることもありますのでご注意ください。
自宅や下宿のパソコンから電子リソースにアクセスするときは、自宅で契約している通信プロバイダーや携帯電話会社のIPアドレスからアクセスすることになりますので、提供会社のサーバーは、キャンパス内からアクセスするときのようにIPアドレスによる認証ができません。このような利用環境で電子リソースを使う方法には、「学認」と「VPN接続」があります。
「学認(がくにん)」は、IPアドレスによる認証ができなかったときに「学認(シボレス)」による認証を行うかどうかを入力させ、アクセスしている利用者が立命館大学の学生や教職員であるかどうかを、立命館大学のサーバーに照会する仕組みです。立命館大学のサーバーは、RAINBOW-IDとパスワードを入力する画面を表示して認証を行い、認証できたかどうかを提供会社のサーバーに回答します。提供会社のサーバーはこれによって認証を行い、電子リソースへのアクセスを許可します。
この仕組みで電子リソースにアクセスするためには、提供会社の仕組みと立命館大学の仕組みが相互に連携できるものでなければいけません。立命館大学図書館が所蔵している電子リソースのうち、現在この仕組みでアクセスできる電子リソースは、電子リソース一覧の「利用方法」が「学内ネットワークから接続/学外からは学認」となっています。それぞれ「詳細」をクリックすると、説明文の中に学外からの利用方法が記載されています。
VPNとは、通信プロバイダーや携帯電話会社のネットワークに接続されているパソコンなどを、いったん仮想的に学内ネットワーク(RAINBOW)に接続させてから、電子リソースにアクセスする仕組みです。VPNで学内ネットワーク(RAINBOW)に接続するときも、RAINBOWユーザーIDとパスワードを入力しなければなりません。電子リソースの提供会社へは、学内ネットワークを経由してアクセスしますので、これによって認証が行えます。VPN接続をするためには、自分のパソコンに特別なプログラムをインストールしなければなりません。詳しくはこちらのマニュアルをご覧ください。VPN接続によって自宅からもアクセスが可能な電子リソースは、「利用方法」が「学内ネットワークから接続(VPN利用可)」となっています。
同時にVPN接続できる利用者の数には上限があります。必要のないときはVPN接続しないことや、利用が終われば接続を解除することなど、できるだけ多くの利用者が使えるようにご協力ください。「Wiley Online Library」、「Cambridge Core」、「Cambridge Journals」、「ProQuest EBook Central」、「Taylor & Francis Journal Package」などいくつかの電子リソースでは、VPN接続した状態でユーザー登録すると、その後の一定期間はそのユーザーアカウントで利用できる仕組みがあります。こうした仕組みを利用すれば、VPN接続の回数を減らすことができます。
立命館大学図書館が出版社や書店などの提供会社から電子リソースのアクセス権を購入する際に取り交わす契約書や、提供会社の利用規約によって、学外からのアクセスが制限されていることがあります。この場合、「利用方法」は「学内ネットワークから接続(VPN利用不可)」となっています。
一般的なホームページと同様に無償で提供される情報の中にも有益な情報はあります。このデータベース一覧には、そういった情報を提供するサイトへのリンクも一部、掲載しています。「利用方法」は「フリーアクセス」となっています。これらについては、認証は必要ではありません。
インターネットを使ってアクセスできる電子リソースの中にも、図書館でなければ使えないものがあります。その場合、利用方法は「図書館カウンターで手続き」となっています。どこのカウンターでも手続きができるものと、一部のカウンターでしか手続きができないものがあります。電子リソース一覧の「詳細」をクリックして本文をお読みください。